喉に関する症状
上唇や上あごが生まれつき割れている状態。胎児期に左右の口唇または口蓋の突起が顔面の中央で完全に癒合しなかったもの。口腔と鼻腔が繋がっているために哺乳、発声などが困難な場合がある。
口蓋裂とは口と鼻を隔てている上あごに先天的に亀裂が生じる病気。 口や鼻が形成された後、妊娠7〜12週ころの間に口のなかでは口蓋がつくられる。口腔と鼻腔の間に口蓋突起が左右から伸び、前方から後方へと癒合が進んで口蓋が形成される。この過程が障害されると、口腔と鼻腔が交通したままになり、口蓋裂ができる。口唇裂や口蓋裂は、別々にみられることもあるが、両者が合併した唇裂口蓋裂が多くみられる。
口腔の発生に関わる遺伝子の変異が関係する可能性があるが、個々の患者さんで遺伝子検査が実施されることはほとんどない。。妊娠中の喫煙などの環境因子との複合作用も考えられる。染色体異常に伴う場合は、内臓疾患や生後の発育発達の遅れがみられる場合もある。
生後すぐ、あるいは胎児期の超音波検査で口唇の異常が認められる。口蓋裂では哺乳障害があり、ミルクが鼻から逆流しやすい、発音が鼻に抜ける、というような症状がみられる。
一般的には生後3か月~6か月ごろに手術を受け、その後、言語訓練などの適切な治療を受ける必要がある。